これらの費用全体を変動費と呼びます。生産量の増加に比例して増加する性質があるからです。これに対して、工場そのものを運営するために必要な維持費や運営費、さらに工場労働者に支払う基本給や家族手当など、生産量とは無関係に支出される費用全体を固定費と呼びます。生産に必要な工場の費用は、固定費と変動費の和になります。国内で販売する製品の生産には、固定費と変動費の両方が必要です。しかし、輸出用の製品を生産する場合、輸出品生産のための専用の工場を建設して生産を行わなければ、変動費だけで生産ができるため、輸出品の生産は、生産企業にとって利益の増加に有効な経営手段になります。高度成長期の日本の工場の多くは、このことにより利益を大きく増加させ、日本全体の経済成長に貢献しました。
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